あらすじ

何者かが突然、地球全体を膜で覆い偽物の太陽を用意しました。その日以来、月と星は見えなくなりました。

この膜は地球の時間経過を遅くする効果があり、地球外との経過時間の差は1億倍にもなります。地球を封鎖した者の狙いは何なのでしょうか?

評価 review_5

人類の野心的な取り組み

1億倍の時間差というのはとんでもないことです。

地球での1秒が地球外での3.17年に相当します。
地球での1分が地球外での190年。
地球での1時間が地球外での1万1千年。
地球での1日が地球外での27万年。
地球での1ヶ月が地球外での820万年。
地球での1年が地球外での1億年!

ことわざの「光陰矢のごとし」を地で行ってます。過ぎ去る時間の早さに震えがきます。

このまま地球に閉じ込められて人類は滅亡してしまうのか?種の存続を図るため人類は火星への植民を計画します。しかし、火星は人が住むのに適した環境ではありません。

人が住める環境にするためにテラフォーミングが必要です。そのためにバクテリアや植物を積んだロケットを火星に打ち込むのですが、このとき1億倍の時間差が人類にとても有利に働きます。

テラフォーミング用のロケットを打ち上げた後、定期的に観測ロケットで火星の状況を観測するのですが、

ところが夏の真っ盛りになると、分光写真に生命活動の痕跡がはっきりと現れ始めた。圧を増した大気中にはより多くの水蒸気、メタン、エタン、オゾンが確認できたし、遊離窒素も検出可能な程度まで増えていた。
クリスマスまでには、未だ微妙とはいえこのような変化の量が、太陽による温暖化が原因と思われる変化量を劇的に上回った。もはや疑う余地はなかった。火星は、命を宿す惑星となった。

1つの惑星が変化していく過程を半年程度の短いスパンで観測できるとは・・・・。ワクワクしすぎてめまいがしました。よくこんなアイデアを思いついたものです。
この時点で小説全体の3分の1です。中身が濃すぎます。火星の環境が安定したら次は人類が火星に移動する番です。いよいよ火星人の誕生です。

最終的に誰が何のために地球を封鎖したのかが判明するのでしょうか?久しぶりの面白すぎるSF小説でした。

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