評価 review_4

スティーブン・キングといえば、モダンホラー小説家として有名ですが、この作品はホラー小説ではありません。近未来の退廃したアメリカを舞台とした立派なSF小説です。

さすがは人気作家です。逃亡劇にふさわしいスピード感を持った展開で、グイグイ読ませてくれます。

西暦2025年。アメリカは巨大な管理国家と化し、都市には失業者があふれていた。貧困にあえぐベン・リチャーズ は最高の人気をほこるゲーム番組「ランニング・マン」に出場した。

「ランニング・マン」―― それは、全視聴者を敵としながら、逃げきれば十億ドルの賞金、捕まればテレビカメラの前で容赦なく殺されるという文字通りのデスレースなのだ。鋼鉄の男アーノルド・シュワルツェネッガーの主演を得て映画化されたこの作品には、映画を超えたあまりにも衝撃的な結末が待っている!

(裏表紙の紹介文より)

映画版の筋肉ムキムキなシュワちゃんとは違い、本作品では、中肉中背の平凡な男(ベン・リチャーズ)が主人公です。一般市民すらリチャーズの敵にまわる中での逃避行は、神経の休まる暇がなく、困難極まる状況には悲壮感が漂います。

しかし、家では妻と娘がリチャーズの帰りを待っています。守るべき存在を持つ男は、ほんとうに強い!危機的状況でも知恵をしぼり、決してあきらめない姿勢は、感服してしまいます。

本作品が執筆されたのは1972年です。それから現在までのあいだに、小説の結末が実現のものとなります。まさか、この本から着想を得たんじゃないでしょうね?

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