あらすじ
75歳を迎えた主人公のジョンは、宇宙人から惑星植民地を守るコロニー防衛軍に入隊する。軍で新しい若い肉体をもらったジョンは、同じように若返った仲間たちと一緒に宇宙人と苛烈な戦闘を繰り広げる。
評価
宇宙の戦士を思い出した
この本の序盤を読んでいて思い出したのがハインラインの名作「宇宙の戦士」です。軍に入隊して訓練した後に宇宙人と戦闘を繰り広げる。この本も同じ流れです。ただ、設定がそっくり同じというわけではありません。向こうが18歳、対してこちらは75歳。その他の設定もこちらの方がずっと凝っていてSFの進歩を感じます。
あとでwiki見てみたらこの本は宇宙の戦士のオマージュであるって書いてありました。さもありなん。
75歳から軍に入るという選択
コロニー防衛軍には75歳になった志願者だけが入れます。多くの人が入隊を志願しますがそれは10年間の兵役と交換にコロニー防衛軍が提供してくれる”あらゆる内科的、外科的、治療的、療法及び処置(いわゆる若返り措置)”を求めてのことです。※兵役終了後は他の惑星植民地に移住する
75歳になると今とどのくらいものの考え方が変わっているのでしょうか。自分のイメージする75歳は達観していて軍隊になんか入りそうもありません。
しかし、今までの人生を振り返ると現在30代ですが、10代20代とくらべてあまり変わった気はしません。見た目は確実におっさん化していますが、中身はあまり成長したように感じません。
75歳になってもあまり成長せず、今と同じようにフラフラな感じなら「まだまだ生きてやるぜ!」ってノリで軍に入ってしまいそうです。
SFをたっぷり読みたい人向け
よくまとまっていて面白い本です。ユーザーの評価も上々で、ヒューゴー賞にノミネートされ、 ジョン・W・キャンベル新人賞を受賞しています。
続編も3冊(遠すぎた星、最後の星戦、ゾーイの物語)でています。これらもクオリティは第一作に劣りません。それぞれローカス賞やヒューゴー賞にノミネートされています。
個人的には3作目の「最後の星戦」がこれまで以上にスケールアップされていてかなり好きです。
SFをガッツリ読みたいという人にはこれらのシリーズがおすすめです。
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