あらすじ

海の中で異変が起きている。人を襲うようになったクジラ、海底をうめつくすおびただしい数のゴカイ。いったい何が原因なのか。調査するうちに深海に潜む未知なる生物の存在が浮き彫りになってきた。

評価 review_5

ちょっと違うSF

SFといえば?

宇宙ですよねー。私がこれまでに読んだSFは大半が宇宙です。その他は地球の地上の話です。それに対してこの本は海が舞台です。海が舞台のSFで、ぱっと思いつくのが「海底二万里」だけです。海をテーマにしたSFはあまりないのではないでしょうか。

深海は宇宙よりも調査が進んでいないと言われます。もしかしたら本書のようなものが存在していてもおかしくない!?

海が舞台という点でよくあるSFとは違います。もう一つ違うなぁと感じたのが深海にいる存在のあり方です。よくあるSFだと宇宙人なのに同じような背格好で同じ空気を呼吸するという安直な設定のものがチラホラあります。(それはそれでいいのですが)

それに対して、本書の深海の存在はもっとリアルです。もっと異質です。実際に存在するのならこういう感じなんだろうなぁ。ネタバレになるんでこれ以上言えない・・・。とにかく他には珍しいよく考えられた設定です。

そういえば、「さよならダイノサウルス」というSFにちょっと似ているかな?

ボリュームたっぷり

文庫版で上・中・下の3巻、1650ページにもなる大作です。ノルウェーの海洋生物学者やカナダのクジラ研究者など主要登場人物の描写をしっかりやっているからとても内容が濃いです。

ボリュームがあると読む進めるのに疲れることがあります。しかし、この本の場合は海で起きつつある異変を周辺から小出しに書き出していくことで「いったい海の中で何が起ころうとしているんだ!?」とダレることなく読むことができました。

しっかりしたSFが読みたいという人にはおすすめかと思います。

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