あらすじ

秘密情報部員のグラント(主人公)は、対立国の有力科学者ベネシュの亡命の手引に成功した。しかし、移送の途中で敵の襲撃を受けたベネシュは脳に損傷を受けてしまった。

脳の損傷部位は外部手術では手が出せない位置にある。ベネシュを救うために極秘の縮小化技術で人間と潜航艇を縮小し体内から脳に向かって手術を行うとなった。

しかし、物質の縮小化には1時間のタイムリミットがある。果たして時間内に手術を終え体外に出ることはできるのか。

評価 review_4

神秘的な体内

グラントたちは血管の中やリンパ管の中を通って脳を目指します。ミクロの視点から移動中の体内の様子を描写するんですが、なかなか幻想的です。例えば、白血球はこんな感じです。

それは巨大な乳白色のもので、脈打っていた。表面は粒状で、その乳白色の内側に黒くキラキラするものがある。その黒い小さな核のひらめきは非常に強烈なので、全体が光ならぬ光で目のくらむほど輝いているようだ。

縮小化が一般的に普及した体内観光ツアーとかできそうです。見どころ一杯で飽きそうにありません。心臓を通過する動脈のコースなんかスリル満点で人気アトラクションまちがいなしです。

トラブルでも諦めない

脳を目指す一行ですが、スムーズに到達できません。穏やかな静脈の中を進んでいたのですが、途中で動静脈瘻(動脈と静脈がつながっている穴)から動脈に入ってしまい、激しく鼓動している心臓を通過するハメになります。

その他にも機材の不調などトラブル続きです。最後までダレることなく読み進められる一冊です。

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