評価

6つの短編をまとめた本です。そのうち、4つが政治的な風刺をきかせたSF小説です。なかなか珍しいジャンルですが、面白く読めました。
【目次】
- 待機員
- ラグランド・パークをどうする?
- 宇宙の死者
- 聖なる争い
- カンタータ百四十番
- シュビラの目
「聖なる争い」
【あらすじ】
アメリカの戦略コンピュータがとつぜん赤色警報(レッドアラート)を発令、平和な北カルフォルニアへあわや水爆が投下されようとする。この危機は寸前に回避されたが、急遽呼び寄せられたコンピュータ修理の専門家スタフォードがそこに見たものは・・・。
(あとがきより)
予想を裏切る結末を目にすると、面白い!と思ってしまいます。そして、予想を裏切る結末でした。
国家の危機管理を任されているコンピューターが、赤色警報(レッドアラート)を発令する直前に、現場の一員の判断で止められてしまいます。
「指令の発信とデータの受信、その両方を作動停止させたのはこのわたしだ。しかし、それだけでは足りない」
重要なコンピューターの決定があっさり止められてしまいます。なんてお粗末なシステムだ!こんなことありえない!と憤慨してこの作品に対する期待が下がったからでしょうか。想像外の結末がとても面白く感じました。
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